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2010.11.23校正
自動防眩(じどうぼうげん)ルームミラーとは?
当サイトで紹介する『自動防眩ルームミラー』は、電気的に周囲光や後方光を感知し自動的に防眩動作をするものです。海外では、『Auto dimming mirror』や『Self-dimming mirror』などと呼ばれています。
方式としては、1980年代初めに発表されたプリズム機械式に始まり、液晶を利用した物、そして現在主流となっているエレクトロ・クロミック方式です。
欧米では、多くのメーカー・車種に採用され日本メーカーの車種でも標準装備されていますが、日本国内においては一部の車種にしか装備されていません。
自動防眩ルームミラーの動作って?
見た目は全く普通のルームミラーと同じです。キーを回していない時や、昼間はいたって普通のルームミラーです。純正プリズム式ルームミラーでは、本体下部のノブを引くと、防眩効果が得られます。
現在の自動防眩ルームミラーでは、鏡のガラス面と反射面の間に『EC(エレクトロ・クロミック)材料』と言う、電圧が印加されると電気化学的な酸化還元反応により着色する物質が挟まれており、周囲光と後方光センサーからの信号を元に、鏡面の反射率を自動制御し防眩効果を得ています。
自動防眩ルームミラーの安全性
私達の目は、夜間走行時は暗順応(暗さに目が慣れている状態)しています。この状態のときに、ルームミラーからの後続車の眩しいヘッドライトが、ドライバーの視界を奪いストレスとなります。『眩しい』と感じた瞬間の、人間の反応速度は平常時よりも1.4秒も遅くなる研究結果も出ています。(トロクスラー現象)
加えて手動防眩ミラーでは、ノブを操作する時に一瞬とはいえ脇見運転となります。視界だけの脇見運転とは違い、片手の動作を伴うので、暗順応時の目に焼きついた残像と合わせ、非常に危険な状態となります。
これらの危険を未然に防ぐ事ができ、ドライバーの安全を確保するのが『自動防眩ルームミラー』です。
安全先進国である欧米での、多車種採用の事実がここにあります。日本では、2006年1月『道路運送車両法に基づく保安基準』の改正により、これ以降新車販売される車には、ディスチャージヘッドランプは光軸自動調整装置、ハロゲンヘッドランプは光軸手動調整装置の装着が義務付けとなりました。
眩しさによるドライバーへの危険性を国が認識しています。アメリカでは、1998年運輸省道路交通安全局(NHTSA)が、安全部品として自動防眩機能を認定していますが、日本では『自動防眩ルームミラー』の純正採用車種は一部の車種に限られているのが現状です。
自動防眩ルームミラーの情報不足
日本国内でも、1984年頃より日産自動車で『オートリフレックスミラー』の名称で、ミドルクラス以上の比較的多くの車種でオプション設定がありました。ところが、同社でも現在では海外モデルでは装備していても、国内モデルではどの車種にも設定が有りません。。
最近では、シェアNO.1のトヨタ自動車が積極的に採用しており、マークXクラス以上では標準装備グレードや全車標準に設定され、それ以外の車種でもディーラーオプション設定があります。
同社の動向により、日本国内でも認知度が上がって来ているはずです。
しかしながら、多くの方が存在すら知らない上にオプションでも16,000円前後と、それなりの値段がします。
製造メーカー
世界で自動防眩ミラーを製造(アッセンブルのみも含む)しているのは、・GENTEX(アメリカ)
・MAGNA DONNELLY(カナダ)
・EXON SCIENCE(台湾)
・Lianhui Plastics Company(台湾)
・Ningbo Kingband automobile company(中国)
・東海理化(愛知県)
・村上開明堂(静岡県)
です。(漏れがあるかもしれませんが・・・)
※台湾メーカーは詳細不明です
上記のような背景の為に、素晴らしい機能を持ちながら日の目を見ない『自動防眩ミラー』が、数ある用品の中でも費用対効果がずば抜けて良いと確信している私管理人が、この『自動防眩ミラー情報サイト』を立ち上げた理由です。